2018/02/24追記
次回の公募情報の案内がアップデートされてました。
3月上旬〜4月12日だそうです。
www.smrj.go.jp
ちなみに、チラシの「利用者の声」に僕も載ってます。
http://www.smrj.go.jp/doc/sme/fs_yushutsu.pdf
前回まで「ハサミ職人、海を渡る!」というシリーズ記事を書いてきました。
過去記事はコチラ↓↓
www.kikuiscissors.net
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先月は1週間アメリカ出張に行ってきましたが、このブログを書いているキクイシザースは、和歌山の片隅にある小さな会社です。
従業員も10人に満たない、しかも全員が職人ばかりの会社で、まだまだ海外の販路を探って試行錯誤の最中です。
そんな僕たちがどうやって海外に挑戦するきっかけを掴んだのか・・・??
成功談はありませんが、ビギナーの僕たちだからこそこれから始める中小企業にとってリアルで有益な情報も出せるんじゃないかと思います。
今回は初期フェーズの話として、昨年行った市場調査の話を中心に
- 海外展開の一歩を踏み出すために使った支援制度
- 支援制度を活用するメリット
を、出来るだけ赤裸々に、等身大の話としてまとめちゃいます。
使えそうな支援制度や機関もまとめておくので、世界に挑みたい美容師さんも必見です。
きっかけは2016年の海外ビジネス戦略推進支援事業!
米国のマーケットに挑戦したい!
そう考えていた2016年に、中小機構の海外支援プログラム「海外ビジネス戦略推進支援事業」を知って応募することにしました。
www.smrj.go.jp
支援内容にあるF/Sという言葉ですが、
フィージビリティー・スタディー(Feasibility Study:以下F/S)とは、企業(経営者)が投資を行って長期的に収益をあげられるか否かの経営判断ができる客観的な材料を取りまとめ総合的に評価することです。事業化可能性調査とも呼びます。
ー中小機構『海外展開のF/Sハンドブック』より
という事で、プログラムではこれから海外に挑戦するための現地市場調査をサポートしてくれます。
と!いうことは!
まだ具体的に海外の取引先がないゼロからスタートの段階でも、情熱さえあれば応募出来ます。
…って偉そうに書いてますが、応募段階ではそういう事よく分かっておらず。
「国内出張くらいの実費負担で海外出張いけるなら、めっちゃええやん!」
そんな軽い動機と、ちょうどビジネスでもタイミングが重なって応募しました!
そして、6月に審査が通って無事に採択決定。
月に1度くらいの頻度で中小機構と打ち合せ、事業計画の深堀を重ね…
2016年11月に1週間アメリカに行ってきました。
現地では、美容関係をはじめJETRO事務所や現地メディア、学校関係などなど・・・
なかなか自分たちだけで訪問しづらい所も伺うことが出来、有益な情報を得てきました!
このプログラムの良いところは、中小機構のアドバイザー同行でサポートしてもらえます。
外部の目を通した分析ができ、慣れない海外での市場調査でも心強く挑めました!
これだけサクッと書いちゃうと「海外行けて良いなぁ」と言われますが・・・
実際は事前準備として計画や資料など書類をしっかり作って・・・
1週間動き回っていろんな人に会って・・・
帰ってきてからも報告書をまとめて・・・
と、かなり盛りだくさんな半年間でした。
大変なこともありましたが、プログラムを通じてやるべき事が見え、1年経って少しずつ成果に繋がっています。
参考までに僕たちが活用した2016年当時のザッとした流れをまとめておきます。
(年度によって時期や内容は異なるので、中小機構の最新情報を確認してください)
活用してみて解った!支援制度を活用すると味方が増える!
僕たちが活用したプログラム以外にも、海外展開の支援機関や制度は探せばいろんなものがあります。
どの制度を活かすかは自分たちの課題やニーズとのマッチ度合いによるのかなと思いますが、今回僕たちが制度を使って感じたことがひとつあります。
それは、味方や仲間が増える、という事です。
支援制度をきっかけに拡がった「人の輪」について、少しまとめておきます。
1.支援機関が味方になる!
僕たちが支援制度として利用したのは2016年6月から半年程度のプログラムでしたが、その後も中小機構スタッフとは情報交換が続いています。
プログラムが終了してからもいい関係が出来れば、自分たちのことを理解してくれている強力な外部ブレインになってくれるはずです!(もちろん基本的に無料で)
また、ひとつ制度を使った事で関係機関や行政など、数珠つなぎ式にさまざまな公的機関との繋がりも拡がりました!
2.横のつながりが拡がる!
異業種の人との交流も財産になります。
同じ制度を使うということは、同じ悩みや課題、夢を抱えているという事。
こういう共通項があるだけでも、非常に深い交流に結びつきます。
以前見学に行った西陣岡本さんも、この制度を活用したことで交流ができました。
www.kikuiscissors.net
3.取材やセミナーでの登壇の機会も!
ローカルメディアですが、わかやま新報さんに「海外に挑戦する企業」として取材してもらいました。
またプログラムが終わってから、県のセミナーで登壇し、PRの機会をいただきました。
これらも、支援プログラムを活用した事が対外的な注目や評価に繋がった結果だと思います。
まとめ:支援制度や機関の情報
海外展開に限らず、行政や公的機関を味方につけておくのはいざって時に必ず役立つと実感しました。
対象国別の商談会や各自治体ごとの支援制度など、海外展開で探せばワンサカ出てきます。
ただ、全部をシラミ潰しに調べるのも大変ですよね…。
見つけたと思ったらすでに締め切ってたり、対象にならなかったりなんて事も多いですし。
なので、まずは公的機関の無料相談を利用してつながりを持つ事が大切だと思います。
最後に僕の独断になりますが、海外展開に役立ちそうな情報をまとめておきます。
1.支援機関
1-1.中小機構
海外展開についてピンポイントで相談するなら中小機構の国際化支援アドバイスを利用するのが一番早いと思います。
予約は必要ですが、何度でも無料で相談できます。
海外展開に関する相談|中小機構
1-2.よろず支援拠点
国が各都道府県に設置している経営相談所。
身近な相談相手として気軽に話が出来、海外展開以外にも様々な情報をもらえます。
(もちろん無料!)
よろず支援拠点全国本部 トップページ:独立行政法人 中小企業基盤整備機構
1-3.Jetro
海外ビジネスについての情報(国別の経済状況とか)が揃います。
「アメリカの美容室事情」とか「美容展示会の調査」みたいなマニアックな情報もあったので、事前調査ではフル活用しました。
ほぼすべての都道府県に事務所があるので(和歌山は最近できたようです)、ココに問い合わせてもいいと思います。
ジェトロ(日本貿易振興機構) | ジェトロ
2.支援制度
2-1.海外ビジネス戦略推進支援事業
この記事で紹介したプログラムです。
F/S(事前調査)他、ホームページの多言語化支援もしてもらえます。
海外ビジネス戦略推進支援|中小機構
2-2.JETROジャパンブース
JETROが海外展示会にブースを出してるので、マッチする展示会があれば海外の評価を見るために出展を検討しても良いと思います。
ジェトロが出展支援を予定している展示会・商談会(年間予定) | 展示会・商談会への出展支援 - ジェトロのサービス - ジェトロ
最後の最後に・・・
まだ初期フェーズに立ったばかりで成功談もないのですが、ちょっとでも役に立つ情報があればと思って記事にしました。
僕らもまだまだこれからなので、もし同じようなプログラム活用されてたら情報交換させてください!
www.scissors.co.jp