!2019年3月30日 追記
この記事は【29年度】採択されたイチ企業の体験に基づきます。
追記記載時点(2019年3月30日)での最新は【30年度第2次補正】
申請期間は2019年4月12日〜5月31日 予定だそうです。
和歌山で理美容ハサミを作っているモノづくり企業、キクイシザースです。
キクイシザースは2年前の2016年3月に代替わりを進めました。
まだまだ未熟な社長ではありますが、お客様やたくさんの方の支えのおかげで一歩一歩進んでいます。
そんな弊社ですが、前回の『事業承継補助金』という制度に採択され活用しました。
今回は、世代交代を控える社長さんや後継者さんなら押さえておきたい『事業承継補助金』について。
実際に活用した企業目線で
という話を、募集要項からは分からない生の情報として出来るだけ等身大で紹介します。
サービス業もOKな補助金なので、美容室・理容室オーナーさんにも役立つ情報になれば幸いです。
※このページの情報はあくまでも【29年度】採択されたイチ企業の体験談・採択事例です。
※平成30年募集も新しく現在始まってます!〆切は平成30年6月8日!
※詳しくは今年度の補助金事務局ホームページをご覧ください。
!2019年3月30日 追記
追記記載時点(2019年3月30日)での最新は【30年度第2次補正】
申請期間は2019年4月12日〜5月31日 予定だそうです。
事業承継補助金って何につかえるの?
最近社長を交代した、またはする予定の中小企業であれば業種を問わず活用できる制度です。
ざっくり今回の募集概要から引用すると、
- 新商品の開発又は生産
- 新役務の開発又は提供
- 商品の新たな生産又は販売の方式の導入
- 役務の新たな提供の方式の導入
- その他の新たな事業活動で販路拡大や新市場開拓、生産性向上等、事業の活性化につながる取組。
という事で、特に最後の要件は幅広く当てはまるんじゃないかと思います。
世代交代した会社だけが使える補助金ですが用途を見ると守備範囲が非常に広い制度ではないかと思います。
弊社は「ハサミ作りのための設備投資をして生産性を上げる」という設備投資の取組に使いました。
製造業だけでなくサービス業でも活用でき、美容室・理容室で一例を挙げると
「設備を導入してお客様に新しいエステサービスを提供したい!」
といった取り組みもOKでしょうし、設備以外なら美容室で新しいお客さま予約管理のシステムを作るとか、他にもいろいろ考えられると思います。
応募から補助金支給までの流れ
僕が応募した前回(平成29年度)は5月に募集が始まりました。
前回の大まかな流れはこんな感じ。
今回も募集開始時期はほとんど同じなので、多少前後はあるでしょうが大まかな流れは多分そんなに変わらないかと思います。
ここからは、補助金で取り組んだ実体験をもとに、それぞれの段階でつまずいた・苦労したポイントをまとめます。
各段階での注意点
①募集期間(前回はH.29.6.3締め切り) ←今回募集分は30年6月8日
募集が始まれば、まずは申請書作成!
これが一番大変でした。
どういう申請を作れば採択されるのかは分かりませんが…
- 募集要項や記入項目をしっかり読んで、必ず経営者自ら考えて申請書を作る!
- 書いた申請書は、外部の人に読んでもらう。
という2点は、とっても大事だと思います。
僕の場合は、よろず支援拠点さんに見てもらってブラッシュアップを進めました。
②採択決定(前回はH.29.7.26)→交付申請書 提出
応募から待つこと約1ヶ月半後、7月26日に採択通知書が届きました。
やったーー!と、喜ぶのも束の間。
この時点では交付決定ではないので、取組はまだ始められません!
すぐに応募申請の内容にマチガイがないか確認して、交付申請書を出す必要があります。
弊社の場合はちょっとややこしい設備関係の話だったので、事務局から電話で内容の確認がありました。
事務局の担当の方はマメにフォローしてくれたので、以降はスムーズに進めることが出来ました!
③事業期間(前回はH.29.8.8~12.31)
交付決定通知が届いた8月8日から12月31日までの実質5か月間が事業期間。
この期間内に
(1)見積依頼→(2)見積→(3)発注→(4)納品→(5)請求→(6)支払
までをすべて行う必要があります。
「見積を交付決定前に取ってた!」「工事が1月まで掛かった!」って場合は補助金が支給されなくなっちゃいます。
5ヶ月しかないので、急ピッチで打合せを進めてギリギリ間に合うスケジュールでした。
(1)~(6)の順で取引ごとにすべての書類が必要なので、時系列で慎重に保管しました。
あとで書類不備があって補助金が支給されなくなると大変!
ややこしい部分は些細なことでも補助金事務局に確認して教えてもらいました。
④事業実績報告書 提出(事業完了から1ヶ月以内)
報告書の期限は事業完了(12月31日)から1か月以内。
1月末までに出せばいいんですが、忘れそうなので年が明けてすぐに提出しちゃいました。
ササッと報告書をまとめて出したほうが、早く入ってくるでしょうし。
採択をされたということは応募のときに作った申請書がしっかり書けているハズだと思います。
見積書や請求書などは最初から取引ごとに時系列で管理したので、すぐまとめることが出来ました。
⑤補助金交付
実績報告書を提出してから10日くらいで、審査が済んで補助金確定通知書が届きました。
同封されてきた交付請求書に捺印してすぐに返送。
それからだいたい1ヶ月半くらいたった2月20日に振り込まれていました。
正直、補助金はきっちり報告する義務があるので採択後も大変な部分はありましたが・・・
お金の面だけでなく、しっかり計画組んで取り組めたのは良かったと思っています。
実際に活用してみた感想ですが、使い勝手は良くいろんな取組に活かせられます。
今まさに募集しているので、新しいことにチャレンジしたいアトツギさんはぜひトライしてみてください!
まとめ: 補助金を活用するメリット
実際に支援制度や補助金制度を使ってみて、
- 自社の課題や取り組みについて「見える化」が出来る
- 事業計画が採択される事で自信につながる
- 行政や公的機関とのつながりができ、相談相手が増える
というメリットが大きいと、前向きに感じています。
この辺は、海外展開支援の紹介でも同じようなことを書きましたが・・・
中小企業向けのいろんな支援制度がありますが、「使ってみてこんな感じでした」という中小企業の目から発信される情報って少ないですよね…。
事例集を眺めていても、キレイな成功談にまとまりすぎててリアリティないですし。
僕自身、自分で使ってみるまでは「どんな会社が採択されているんだろう…?」と不思議でした。
実際に使ってみた今では、小さな会社や補助金を始めて活用する会社ほど前向きな成果が上がると実感してます。
事業承継補助金の活用を考えられている方は、良ければ参考にしてみてください。
※このページの情報はあくまでも【29年度】ベースの情報です。
平成30年に募集中の詳細は下記リンクより、公式の要項をご覧ください。